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2013年5月23日 (木)

「マラーホフの贈り物 ファイナル」 Aプロ 5/22

満足いたしました。簡単ですが、感想を。

「白鳥の湖」第2幕より
振付:レフ・イワーノフ
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
オリガ・スミルノワ、ウラジーミル・マラーホフ
東京バレエ団

昨年、体型の変化で日本のバレエファンに衝撃をもたらしたマラーホフ先生ですが、その
王子振りは変わりませんね。あれはもう誰にも真似できません。
噂のスミルノワは初めて見たのですが、やわらかく繊細なアームスとしなやかな上半身に
びっくりしました。脚捌きや情感の表現はまだまだですが、2011年にワガノワ・バレエ学
校を卒業したばかりで20歳になるかならないか、という若さですから、今後の成長が期待
できそうです。ただ眉毛を力強くくっきり描く、というメークはなるべく早めに改善した方が
いいかも。NBSのツイッターで知ったのですが、スミルノワは「ブノワ賞」を受賞したそう
で、ダンスマガジンの表紙撮影をしているときにロシアのテレビ局が取材にきたそうです。
スミルノワに合わせて東バのコール・ドは高めの身長で揃えたようですが、なかなか美し
かったです。


「トゥー・タイムス・トゥー」
振付:ラッセル・マリファント
音楽:アンディ・カウトン
ルシア・ラカッラ、マーロン・ディノ

シルヴィ・ギエムが踊っていることで知られている「Two」の2人バージョンです。2人の振り
を少しずつすらしてシンクロさせている感じで、とてもかっこよかったです。ただ照明が少し
暗くて、2人の腕の動きが引き立たなかったのが残念でした。


「ギルティー」
振付:エドワード・クルグ
音楽:フレデリック・ショパン
マライン・ラドメーカー

ショパンの「ノクターン 第1番」に載せた作品で、ラドメーカーのために振り付けられた作
品だそうです。ハードスケジュールで来日した上に急遽プログラムに加えてくれるなんて本
当にありがとう、なんですが、もっと彼の魅力を表現する作品はないだろうか、というのが
正直な感想です。
これだったら「モペイ」のほうがよかったなあ。衣装は上半身裸だし。


「ラ・ペリ」
振付:ウラジーミル・マラーホフ
音楽:ヨハン・ブルグミュラー
吉岡美佳、ウラジーミル・マラーホフ

ロマンティック・バレエの一種になるのかと思いますが、マラーホフ先生の「たくましい上半
身」以外はあまり印象に残りませんでした。


「海賊」より奴隷のパ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ
音楽:コンスタンティン・フリードリヒ・ペーター
ヤーナ・サレンコ、ディヌ・タマズラカル

未だに「海賊」を全幕で見たことがないので、どういうパ・ド・ドゥなのかわからなかったので
すが、この2人の進化に目を見張りました。サレンコの踊りは美しさと正確さが増したよう
に思いますし、ダマズラカルの踊りも切れと柔軟性が加わり、見違えるようでした。マラー
ホフ先生の薫陶のたまものでしょうか。この2人はこれからがダンサーとしての充実期だと
思うのですが、マラーホフ先生がベルリン国立バレエを去る今後、この2人を日本で見る
ことができるだろうか、としんみりしてしまいました。


「シンデレラ」
振付:ウラジーミル・マラーホフ
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
ヤーナ・サレンコ、ウラジーミル・マラーホフ

流れるような美しいパ・ド・ドゥに胸がきゅんとしました。マラーホフ先生のサポートはもちろ
んのこと、ここでもサレンコの美しさと正確さが光っていました。


「フランク・ブリッジの主題による変奏曲」
振付:ハンス・ファン・マーネン
音楽:ベンジャミン・ブリテン
マリア・アイシュヴァルト、マライン・ラドメーカー

男女の緊張感を漂わせ、いや~、かっこよかったです。アイシュヴァルトさまはほんとに何
を踊っても魅せてくれるダンサーですね。ラドメーカーのベストパートナーはスー・ジン・カン
らしいのですが、舞台の上でお互いをインスパイアしあうアイシュヴァルト&ラドメーカーの
ペアは本当に貴重だと思います。


「レ・ブルジョワ」
振付:ヴェン・ファン・コーウェンベルク
音楽:ジャック・ブレル
ディヌ・タマズラカル

確か前回の「贈り物」でもタマズラカルが踊っていますが、今回の方が断然良かったです。
踊りは切れ切れだし、コミカルな中に大人の男の哀愁を漂わせていて、表現力を上げた
なあ、と思いました。


「椿姫」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:フレデリック・ショパン
ルシア・ラカッラ、マーロン・ディノ

ラカッラのマルグリットにはあまり感じるものがなかったのですが、ディノのアルマンは「バ
ラ色の頬をした心優しき青年」という感じで、家にやってきたラカッラ@マルグリットに向か
って、「マルグリット、何故こんなことに?」とでも言っているように長い腕を広げたところに
ぐっと来てしまいました。この2人はダンサーとしてのキャリアにかなり差があると思うの
で、ガチンコ勝負にはならないと思いますが、高級娼婦と青年、という設定の「椿姫」には
ぴったりだと思いました。この2人がミュンヘン・バレエでどんな演目を踊っているのかわ
かりませんが、ディノには前パートナー、シリル・ピエールにはない表現力があるように思う
ので、ラカッラのレパートリーも広がるんじゃないかなあ、と根拠もなく思いました。
ピアノは「ギルティー」「椿姫」とも2002年のモーツァルト国際コンクールで優勝した菊池
洋子さんが演奏しましたが、とても安定した美しい音を聞かせてくれました。


「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
オリガ・スミルノワ、セミョーン・チュージン

スミルノワはこちらの方が生き生きしていました。21日はフェッテを回りきれなかったよう
ですが、全部シングルでしたが、この日はきちんと回っていました。
チュージンを見るのは2011年にヴィシニョーワと踊った「ジゼル」以来ですが、脚のライン
が劣化し、膝が甘いように思うのは私だけでしょうか。


「瀕死の白鳥」
振付:マウロ・デ・キャンディア
音楽:カミーユ・サン=サーンス
ウラジーミル・マラーホフ

マラーホフ先生、さすがです。前回の「贈り物」で見たときはそれほど印象に残らなかった
のですが、瀕死の白鳥の魂が伝わってくるような踊りはもうもう感動でした。芸術とは精神
性の表現、あらためてそれを感じさせられました。

Bプロは26日に見に行く予定です。

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