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2014年7月21日 (月)

「アリーナ・コジョカル ドリーム・プロジェクト 2014」 Aプロ 7/20 

客席からは「禁断の手拍子」が湧き起こる、大いに盛り上がった公演でした。

2014年7月20日 ゆうぽうとホール

「オープニング」
振付:ペタル・ミラー=アッシュモール 音楽:アレクサンドル・グラズノフ
アリーナ・コジョカル
オヴィデュー・マテイ・ヤンク、ロベルト・エナシェ、堀内尚平、クリスティアン・プレダ
ルーカス・キャンベル

「ローズアダージョ」に本命の王子が現れる、と表現したくなるような作品でしたが、客席を
ウォーミングアップするのにふさわしい出来栄えでした。ブカレスト国立バレエの5人はみ
んなイケメンで、目の保養になりました。

「眠れる森の美女」よりグラン・パ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ 音楽:ピョートル・I. チャイコフスキー
ローレン・カスバートソン、ワディム・ムンダギロフ

多分正確に踊ることを優先したためだと思うのですが、ちょっと2人とも踊りが硬かったか
な。もう少しフレッシュで溌剌とした感じがあるとよかったのですが。

「Hetのための2つの小品」
振付:ハンス・ファン・マーネン 音楽:エリッキ=スヴェン・トゥール、アルヴォ・ペルト
ユルギータ・ドロニナ、イサック・エルナンデス

作品自体はあまり私の興味を引くものではなかったのですが、この2人のテクニックと表
現力の高さは伝わってきました。別の作品にしてもよかったのでは、と思いますが、2人と
もHet=オランダ国立バレエのプリンシパルですから仕方がないですね

「エスメラルダ」
振付:マリウス・プティパ 音楽:チェーザレ・プーニ
日高世菜、ダヴィッド・チェンツェミエック

日高世菜さんは今年2月にプリンシパルになったばかりだそうですが、しっかりとしたテク
ニックと華のある踊りで、さすがプリンシパルですね。「エスメラルダ」といえばポアントでタ
ンバリンを叩く振りが有名ですが、頭上高くタンバリンをかざして叩く人は初めて見ました。
上体の使い方がロシアっぽいな、と思ったら、ワガノワ・バレエ・アカデミーで勉強されてい
るんですね。
ロイヤル・バレエから移籍してプリンシパルになったチェンツェミエックですが、ちょっと踊り
が重いように感じました。次に期待します。

「ラプソディー」より
振付:フレデリック・アシュトン 音楽:セルゲイ・ラフマニノフ
吉田都、スティーヴン・マックレー

第1部はこの2人が持っていきました。エリザベス皇太后の80歳の誕生日を祝うために作
られた作品で、ミハイル・バリシニコフとレスリー・コリアのために振り付けられたそうです。
もうマックレーは踊り切れ切れ、多分あれは540と言っていいのだと思いますが、シャープ
でダイナミックなジャンプと美しいピルエットをこれでもか、と繰り出し、大いに盛り上がりま
した。もう全幕は難しいとは思いますが、都さまも全くテクニックの衰えを感じさせず、マック
レーと流れるようなパ・ド・ドゥを披露してくれました。都&マックレーのペアはAプロだけ出
演というのが何とも残念です。

<本日の特別プログラム>「5つのタンゴより」 ソロ
振付:ハンス・ファン・マーネン 音楽:アストル・ピアソラ
イサック・エルナンデス

彼の音楽性の高さを感じさせる出来栄えでした。この人もおそらくドラマティック・バレエで
本領を発揮するタイプだと思うので、いつか全幕を見る機会があればと思います。

「リリオム」より ベンチのパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:ミシェル・ルグラン
アリーナ・コジョカル、カーステン・ユング

「リリオム」は見たいと思っている作品の1つなので、一部だけでも見ることができてよかっ
たのですが、やっぱりどういう場面で、2人の感情がどう流れているのかわからなかったの
で、残念でした。2009年に日本で上演された「人魚姫」でいたずら小僧のような王子を
踊っていたユングですが、貫録が出ましたね。

「白鳥の湖」第2幕より
振付:レフ・イワーノフ 音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
アリーナ・コジョカル、ヨハン・コボー
東京バレエ団

コジョカルさんに合わない役柄の1つが「オデット」だと想像していたのですが、図らずもそ
の想像が当たってしまいました。「オデット」は「腕で語らなくてはいけない」役柄だと思うの
ですが、コジョカルさんの筋肉質な腕の動きは「オデット」の心情を語り切れていなかったよ
うに思いました。やはりコジョカルさんは「脚で語る」ダンサーですね。
サポートとリフトだけで終わってしまった感のあるコボーさんですが、思いがけずオデットに
出会い、戸惑いながらもオデットに惹かれていく様子を繊細にあらわしていたところはさす
がでした。

「海賊」 ディヴェルティスマン
振付:マリウス・プティパ 音楽:リッカルド・ドリゴ
アリーナ・コジョカル、ユルギータ・ドロニナ、日高世菜、ローレン・カスバートソン
ヨハン・コボー、スティーヴン・マックレー、ダヴィッド・チェンツェミエック、
ワディム・ムンタギロフ、イサック・エルナンデス

未だに「海賊」全幕を見たことがないので、誰がどの役で、この踊りがどの場面で踊られる
のか全くわからなかったのですが、プリンシパルたちの華やかなテクニックと「ピルエット合
戦」を楽しませてもらいました。
佐々木忠次氏が手拍子をお嫌いなこともあり、NBS主催の公演でピルエットに合わせた
手拍子が起きることは滅多になかったのですが、今日は客席から大きな手拍子が起こりま
した。これもササチュー氏の影響力低下のあらわれでしょうか。今日のようなお祭り演目で
はあまり悪い影響はないかもしれませんが、賛辞のつもりの手拍子が踊りのリズムを狂わ
せることもあるようですので、お考えいただければと思います。

最終日の27日は終演後にトークイベントがあるそうで、Bプロともども楽しみです。
こちらに終演後の写真があります。
https://twitter.com/NBS_japan/status/490850470835941376/photo/1

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