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2014年7月29日 (火)

「アリーナ・コジョカル ドリーム・プロジェクト 2014」 Bプロ 7/27

終演後のトークイベントも含め、楽しんできました。

2014年7月27日 ゆうぽうとホール

「オープニング」
振付:ペタル・ミラー=アッシュモール 音楽:アレクサンドル・グラズノフ
アリーナ・コジョカル オヴィデュー・マテイ・ヤンク、ロベルト・エナシェ、堀内尚平、
クリスティアン・プレダ、ルーカス・キャンベル

Aプロと同じメンバーたちが踊りましたが、「さあ、これからアリーナ姫のショーが始まるわ
よー。」と観客に期待させる良い出来映えだったと思います。

「パリの炎」
振付:ワシーリー・ワイノーネン 音楽:ボリス・アサフィエフ
ローレン・カスバートソン、ワディム・ムンタギロフ

「パリの炎」というとダニール・シムキンやイワン・ワシーリエフの超絶技巧を連想しますが、
長身のこの2人は派手なことはせず、きっちり正確に美しく踊ることを重視していて、これは
これで良かったと思います。別の演目でもよかったのではという気もしますが。

「真夏の世の夢」より 結婚式のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:フェリックス・メンデルスゾーン
アリーナ・コジョカル、ダヴィッド・チェンツェミエック

白い衣装を着た2人はとっても素敵でしたが、ちょっとインパクトが弱かったかな。これも別
のパ・ド・ドゥでもよかったのではと思います。

「白鳥の湖」より 黒鳥のパ・ド・ドゥ」
振付:マリウス・プティパ 音楽:ピョートル・I. チャイコフスキー
ヤーナ・サレンコ、スティーヴン・マックレー

なんせ私の場合はウリヤーナ・ロパートキナさまの「オデット/オディール」がデフォルトに
なっているので、「オデット/オディール」に関しては基準が厳しいのですが、サレンコのオ
ディールはオデットの振りをして言葉巧みにジークフリードをだます狡猾さをよく表現してい
て秀逸でしたし、アームスも美しく、足捌きもフェッテも安定していてとても良かったと思いま
す。そのオディールの策略にまんまと嵌まるマックレーの「純粋培養のお坊ちゃん」ぶりも
見物でした。終演後のトークイベントで「なぜそんなに精緻な踊りができるのか?」という質
問を受け、「自分ではそんなに精緻だとは思っていない。」と答えていたマックレーでした
が、バリエーションやコーダでは正確なテクニック全開、という感じで客席を沸かせました。

「ノーマンズランド」
振付:リアム・スカーレット 音楽:フランツ・リスト
アリーナ・コジョカル、ヨハン・コボー
ピアノ演奏:高野直子
Co-production of English National Ballet and Queensland Ballet

これはもうめちゃくちゃよかったです。「No man’s land」というのは敵対する両軍最前線の
間にある占拠されていない地域という意味で、この作品は最前線に赴く男性と残された女
性たちとの関係、思いを描いたものだそうです。2人の踊りは「No man’s land」というよりは
「Only us land」。2人が生み出す濃密な空気、時間、空間に圧倒され、久々にコジョカル&
コボーの「ミラクル」を見た思いがしました。やっぱりコボーさんと踊っているときのコジョカ
ルさんは違いますね。何の迷いもなく踊りの中に自分を開放しているコジョカルさんの姿を
見て、この2人の関係の深さを感じました。

「ドン・キホーテ」
振付:アレクセイ・ラトマンスキー(原振付:マリウス・プティパ)
音楽:レオン・ミンクス
ユルギータ・ドロニナ、イサック・エルナンデス

2人のきっちりとした古典のテクニックを楽しませてもらいました。ドロニナはフェッテで回り
ながら扇を閉じたり開いたりと、かなり難しいことを余裕でこなしていましたし、エルナンデ
スは回転軸がとてもしっかりしていて、スピードを落としても優雅に回転しているところはホ
セ・カレーニョを彷彿とさせました。この2人で「椿姫」を踊ったらとてもドラマティックなので
は、と思ったのですが、エルナンデスは来シーズンに「椿姫」を踊る予定だそうです。彼は
今後も要注目ですね。

「ローズ・アダージョ」
振付:マリウス・プティパ 音楽:ピョートル・I. チャイコフスキー
アリーナ・コジョカル、ヨハン・コボー、ダヴィッド・チェンツェミエック
オヴィデュー・マテイ・ヤンク、ロベルト・エナシェ

前回のコジョカル・ガラではヨハン・コボー、スティーヴン・マックレー、ワディム・ムンタギロ
フ、セルゲイ・ポルーニンが4人の求婚者役で、やたらと熱い視線をオーロラ姫に送るマッ
クレーの様子がおかしくて仕方がなかったのですが、今回はコボーさんとルーマニア国立
バレエの面々が求婚者役でした。コジョカルさんはちょっと恥ずかしがり屋のオーロラ姫、
という感じで、もらったバラの花を放り投げるのではなく、そっと床の上に置くところがなん
だかコジョカルさんらしいわ、と思いました。アティテュードでのバランスも5秒近く取ってい
て、客席からは拍手が沸きました。ラストに前半の出演者が全員舞台に登場し、第1部が
終わりました。

幕間にはなんとカスバートソン、サレンコ、ドロニナ、マックレー、ムンタギロフ、エルナンデ
スがロビーに登場し、直接募金を受けるというサプライズがあり、多くの人が列をなして募
金をしていました。集まった募金はあしなが育英会を通して津波遺児の支援に使われるそ
うです。


「レディオとジュリエット」
振付:エドワード・クルグ 音楽:レディオヘッド
アリーナ・コジョカル、ダヴィッド・チェンツェミエック
ロベルト・エナシェ、堀内尚平、オヴィデュー・マテイ・ヤンク
クリスティアン・プレダ、ルーカス・キャンベル
"Radio and Juliet" is a production of The National Opera House in Bucharest (Romania)

ルーマニア国立バレエのプロダクションということで、全曲レディオヘッドの曲を使い、最近
はやりの映像と組み合わせた作品でした。「ロミオとジュリエット」を抽象化したストーリーを
ブレイクダンス風の振りやエグザイル風の振りで表現している作品で、途中ちょっと眠く
なったりもしましたが、ルーマニア国立バレエの男衆6人がとてもかっこよかったです。古
典をもう少しがんばろうよ、と思ったチェンツェミエックはまるで別人のようにシャープな動き
を見せ、男っぽさも感じられて見直しました。彼もコンテの方が得意なんですね。こういう作
品を踊るコジョカルさんは初めて見ましたが、彼女も何でも踊れますね。Aプロの「海賊」の
ように飛んで回って、が好きな人にはつまらなかったかもしれませんが、私はもう一度見て
みたいと思いました。

終演後、ちょっと時間を置いてアリーナ・コジョカル、ローレン・カスバートソン、ヨハン・コ
ボー、スティーヴン・マックレー、イサック・エルナンデスの5人を迎えてトークイベントが行
われました。これもコジョカルさんの発案だそうです。「レディオとジュリエット」のあとで着替
えが必要だったコジョカルさんは少し遅れて舞台に登場したのですが、コボーさんの後ろ
に隠れてみたり、椅子をぴったりとコボーさんのそばに引き寄せて座る様子は少女のよう
にかわいらしかったです。それを見るコボーさんはまるで「お父さん」のようで、この2人の
愛は男女の愛を越えて、今や「家族愛」に達しているのね、と胸が熱くなりました。
全部の質問、答えを覚えていないのですが、NBSさんが厳選?しただけあっていい質問
が多く、舞台前の緊張をどうやってリラックスさせているのかという質問に全員が「緊張す
るというよりもわくわくする。」とか、「楽しんでいる。」というような答えをしていたのがとても
印象に残りました。エルナンディスは「音楽が始まるとリラックスする。」って言ってました
ね。緊張したり、恐怖感を感じているうちはプロとしてまだまだということでしょうか。
今回もコジョカルさんの愛あふれるとてもいい公演でしたが、ぜひまた数年後に第3弾を期
待しています。そのときはまたポルーニンを呼んでね。

こちらにいくつか写真があります。
https://twitter.com/NBS_japan/status/493409582786424833/photo/1
https://twitter.com/NBS_japan/status/493405003587940352/photo/1

マックレーのツイッターにもたくさん写真が載っています。
https://twitter.com/_stevenmcrae


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