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2015年11月21日 (土)

シュツットガルト・バレエ 「オネーギン」 ゲネプロ見学会

すばらしい全幕をタダで見せてもらいました。

2015年11月20日 東京文化会館

主な配役
オネーギン:フリーデマン・フォーゲル
タチヤーナ:アリシア・アマトリアン
レンスキー:コンスタンティン・アレン
オリガ:エリサ・バデネス

指揮:ジェームズ・タグル
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

今まで見たフォーゲルくんの全幕物の中では出色の出来栄えでした。
フォーゲルくんのオネーギンは、「何となくタチヤーナが子供っぽく思えたので拒否」、「何と
なくレンスキーをからかってみたくなったので、オリガにちょっかいを出した」、そうしたら「レ
ンスキーに決闘を申し込まれたので、仕方なく受けた」「受けたからには決闘しないといけ
ないので、引き金を引いたらレンスキーが死んでしまった」という後先を考えていない「今こ
のときだけを生きている未熟な青年 ロミオ」のようなオネーギンでした。
放浪の末にグレーミン侯爵邸にあらわれたフォーゲル@オネーギンは、月日を重ねても何
も自分の中に蓄積することができなかった悲しみと空虚さを抱えたオネーギンで、その定
まらない視線を見ていたら、「人生五十年 下天の中をくらぶれば 夢幻のごとくなり」とい
う「幸若舞 敦盛」の一節が聞こえてきそうでした。
なあんて書くと全然誉めていないようですが、自分の人生を組み立てられず、その教養や
能力を生かすことができない様は頭でっかちなインテリ階級の哀れをあらわしているよう
で、夏目漱石の小説「それから」の主人公「代助」を彷彿とさせました。
ここまで深みがあり、いろいろな想像を掻き立てる役作りをするフォーゲルくんを初めて見
たので、今までチケット代を「貢いできた」甲斐があったわと、もうもう感激でした。
アマトリアンはあか抜けないかもしれないけれど、純朴で実はしっかりと地に足が着いてい
るタチヤーナをよくあらわしていて、ジュリエットよりもずっとタチヤーナのほうが合っている
と思いました。放浪の末のオネーギンが惹かれたのはタチヤーナが持つ自分にはないしっ
かりとした「方向性」だったのかもしれません。
2人のパ・ド・ドゥは本当に秀逸で、よどみなく流れるように美しく、完全に振付を越え、2人
の言葉、感情がぶつかり合う「手紙のパ・ド・ドゥ」には鳥肌が立ちました。

今回は祭典会員特典のご招待なのでタダでしたが、こんなすばらしい舞台を見せてもらえ
るなんて感謝感激です。
明日の本公演も当然期待していいと思いますが、アリシアちゃんもフォーゲルくんも今日の
ゲネプロでかなり精神的エネルギーを放出していると思うので、明日の開演までに充電で
きるといいのですが。2人とも今日はぐっすり眠ってね~。

かわいそうな私は明日も仕事で、アマトリアン&フォーゲルの本公演は見に行かれないの
で、皆様のレポをお待ちしております。

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