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2015年12月 6日 (日)

ロパートキナ&コルスンツェフ主演 マリインスキー・バレエ 「白鳥の湖」

当分「白鳥の湖」は見ないことにしました。

2015年12月5日 18:30 東京文化会館

音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付:マリウス・プティパ レフ・イワノフ
改訂振付:コンスタンチン・セルゲーエフ

主な配役
オデット/オディール:ウリヤーナ・ロパートキナ
ジークフリート王子:ダニーラ・コルスンツェフ
道化:グレゴリー・ポポフ
ロットバルト:コンスタンチン・ズヴェレフ

指揮:アレクセイ・レプニコフ
演奏:マリインスキー歌劇場管弦楽団

ありがたいことにロパさまの「白鳥全幕」は何回も見ているのですが、今回の「白鳥」が一
番美しく、一番すばらしかったと思います。
一幕でジークフリート王子に出会ったばかりのロパさま@オデットは、「どうかこの白鳥たち
を撃たないで。」と懇願しつつも王女としての威厳を示す硬質で孤高の白鳥でしたが、徐々
にジークフリート王子と打ち解けていく様子はとても官能的。先に「愛の伝説」を踊った影
響でもないと思いますが、本当は孤独で不安で、誰かに助けてほしい、守ってほしいと
ジークフリート王子の「男の部分」に訴えかけるようなオデットでした。
ロパさまの希望だと思うのですが、アダージョはかなりゆっくりなテンポの演奏で、その演
奏に乗って舞うロパさまのポーズ、ムーブメントは全く隙のない、この世のものとは思えな
い美しさでした。
二幕のロパさま@オディールはあくまでも高貴で、しかも美貌や気品の下にある邪悪な本
心までも見せないようにしている本当の悪人。オデットのようにしなを作ってジークフリート
王子を誘いながらも拒絶する、男を振り回すファム・ファタールでした。見せ場のグラン・
フェッテは最後失速しそうでしたが、それでも32回すべて回り、しかも回転軸は直径1メー
トル以内の円内の納まっているという見事なものでした。
三幕のロパさま@オデットは、触れれば散ってしまう「瀕死」のようなオデットで、その儚い
官能的な美しさに見ているこちらが昇天しそうでした。
アティテュード・ターンの回り終りに少しよろめいたりと、多少のミスはありましたが、それを
全く問題にしないロパさまの完璧な美と情感、ドラマの表現に会場は大拍手でした。
テクニックという点で言えば、DVDにもなっている2006年頃がピークなのだと思います
が、「人間の肉体とその動きが作り出す最高、完璧な美」は技術を越えたところにあると今
回あらためて思いました。とにかく最高の美を見せてくれたロパさまにはありがとう以外に
言葉がありません。

ここまでロパさまが美を表現できたのはコルスンツェフさんの的確なサポートのたまもので
もあると思います。コルスンツェフさんは東洋系のお顔立ちなので見るからに王子、という
感じではないかもしれませんが、ノーブルな雰囲気や正確で繊細でダイナミックな脚捌き、
包容力を感じさせる美しいアームス、的確な情感の表現で今回も魅了してくれました。特に
母である王妃にお妃を選ぶように言われて、「僕にはオデットという思う人がいるのにどう
しよう。」といじいじするところや、敢然とロットバルトに立ち向かうところは、今回も「ああか
わいい! ああ素敵!」と舞い上がってしまいました。

今回はちょっと演奏でミスが目立ったのが(← 金管さんたちが何度も音を外した)残念で
したが、コール・ドも全般的にレベルが高く、もう満腹な公演でした。
この日の公演をいつまでも覚えていたいので、当分はロパさま&コルスンツェフさんの「白
鳥」映像だけを見て、脳内保存に努めたいと思います。

驚異の舞台鑑賞スケジュールも取りあえず一段落。すべての公演を鑑賞できたこと、すべ
てのダンサー、アーティスト、関係者の皆様に心から感謝いたします。

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