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2016年6月25日 (土)

ナターリア・オシポワ&マシュー・ゴールディング主演 英国ロイヤル・バレエ2016年日本公演 「ロミオとジュリエット」」

夜空に美しく開いた大輪の花火、それがオッシーでした。

2016年6月18日 東京文化会館

主な配役
ジュリエット:  ナターリア・オシポワ
ロミオ:      マシュー・ゴールディング
マキューシオ: マルセリーノ・センベ
ティボルト:   平野亮一
ベンヴォーリオ:ニコル・エドモンズ
パリス:      ヴァレリー・ヒリストフ

指揮:クーン・ケッセルズ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

2013年にイワン・ワシーリエフとミラノ・スカラ座バレエ日本公演にゲスト出演した際にオ
シポワのジュリエットを見ているのですが、その時にある方から「オシポワのジュリエットの
解釈はとても現代的で、シェークスピアというより むしろウエストサイド物語に近い感じがし
ませんか?」というコメントをいただいてなるほどなあ、と思い、ずっと心に残っていました。
今回のオッシーも正に今この瞬間を生きるジュリエットでした。
自分でもよくわからない衝動とエネルギーをロミオ(← 多分相手はロミオでなくてもよかっ
たと思う)との恋にぶつけ、散っていく様は夏の夜に美しく開く大輪の花火のようでした。
自分のやったことは間違いではない、でも苦しい息の下でオッシー@ジュリエットが最後に
思ったのは、自分の衝動に善良なロミオを巻き込み、その命を奪ってしまったことに対する
後悔と懺悔に違いありません。
こう書くとジュリエットってアホじゃん、と言われかねませんが、後先考えずにそのエネル
ギーをぶつけていく姿にカタルシスすら感じました。
踊りも端正で美しかったのですが、ミラノ・スカラ座バレエ日本公演のときのような「空気の
ように宙を舞う踊り」が見られなかったのは残念でした。あれはあの時だけのミラクルだっ
たのでしょうか。
ゴールディング@ロミオは基本的には善良で、このまま貴族として既定路線の人生を生き
ることに多少疑問を感じてはいるけれど、自分から何か行動を起こすわけではない、そん
なロミオでしたが、オッシー@ジュリエットのエネルギーに引き込まれ、既定路線を捨てる
冒険に身を投じて死に突っ走る、そんなロミオでした。
初めてゴールディングを見たときは「この人踊りが重くてやだ。」と思ったのですが、軽やか
に優雅に端正に踊っていて、見違えるようでした。健闘していたと思うのですが、オッシー
とガチンコ勝負、とまではいっていなかったので、そこが残念でした。

ワシーリエフと別れて現在セルゲイ・ポルーニンと交際中のオッシーですが、舞台の上で
の相性はどうなんですかね。ポルーニンはこんなこと言ってますけど。
http://rbth.com/arts/2016/02/09/ballet-star-sergei-polunin-i-want-to-dance-only-with-natalia-osipova_566189

ちなみに今月29日からロンドンでこういう公演をするそうです。
http://www.sadlerswells.com/whats-on/2016/natalia-osipova/

こちらに終演後の写真があります。
https://twitter.com/NBS_japan/status/744159355285573634

今日はサラ・ラム&スティーヴン・マックレー主演の「ジゼル」を見てきましたが、ベスト3に
入る舞台でした。感想はまた後日に。マックレーさんの自撮りだけ載せておきます。
https://twitter.com/_stevenmcrae/status/746634979619201025

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コメント

以前オシポワのジュリエットを「ウエストサイドっぽい」とコメントした者です。こんにちは!
オシポワ、今回も素晴らしかったですね。私は初日のカスバートソンも見て、こちらも正統派でよかったのですが、
オシポワを見て完全に記憶が上書きされました。
若者の愚かさとか、愚かなゆえの純粋さとか透明感、疾走感に、胸が熱くなりました。
ただオシポワの難点は、彼女にばかり目が行くので、他が霞んじゃうことですね。
私が生で見た中でパートナーとして相性がよかったのは
ホールバーグ>ワシリエフ>ゴールディングの順でした。
実生活でもアツアツのポルーニンとオシポワのロミジュリ、今一番見たいです!
彼なら彼女の放出するエネルギーの強さに負けないかも。
いずれにせよ、オシポワは今世界最高峰のダンサーですね。
ジゼルも素晴らしかった。
テクニックが磐石なので、一切現実に引き戻されません。
ロイヤルに行って、演劇性も深まったと思います。
見られるうちにできるだけ沢山ライブでみたいですね!

ポチさん、コメントありがとうございました。
や~、オシポワにはまたしてもやられたという感じです。
私もロイヤルに移籍してよかったと思いますし、大きな
お世話だとは思いますが、ワシーリエフと別れて「曲芸」からも
脱却したのは本当によかったと思います。
都合がつかずに彼女の「ジゼル」は見に行くのをあきらめたのですが、
後悔先に立たず、です。

オシポワのジゼル、すんごく良かったですよ。
よく、オシポワ演技力なくて嫌い、というようなブログを見かけていたのですが
どこを見てそう思うんでしょうか...とってもジゼルでした。
テクニシャンって割と背中とかごつごつの方が多いですが、オシポワはほんと
女性らしくて、そこがまた2幕のふわふわ感を生み出していました。トゥの音が
すっごい小さくなるんですよね...あれだけの高さのジュテをしても。
朝の鐘が鳴った時のホッとした表情にやられました。

今ポルーニンと付き合っているんですね、知りませんでした!
というか、ポルーニンバレエやめたのではなかったのですね。

もん坊さん、コメントありがとうございます。
オシポワのジゼルは本当に良かったようですね。
強靭なテクニックに裏打ちされた優れた表現力は
まさに今が見ごろだと思います。
オシポワ&ポルーニンをゲストで呼んでほしいですね。

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