« ポリーナ・セミオノワ ミラノ・スカラ座バレエ 「ドン・キホーテ」を降板 | トップページ | パリ・オペラ座バレエ 2017年日本公演の概要、キャスト »

2016年9月 4日 (日)

松阪桃李主演 「娼年」 (ネタバレご注意)

2016年9月3日 18:30 東京芸術劇場 プレイハウス

主な配役

森中  領:松阪桃李
御堂静香:高岡早紀
咲良   :佐津川愛美
白崎  恵:樋井明日香
平戸   東:猪塚健太
田嶋進也:米村亮太朗
老女    :江波杏子

バレエ鑑賞の合間に細々と「旬の俳優を生で見て見よう」シリーズを続けているのですが、
久々に感想を書く気になりました。
プログラムによると、石田衣良作の「娼年」「逝年」を元にした舞台だそうです。
「性の欲望」の奥にある人間の孤独、悲しみ、そして「性」は「聖」につながり、昇華していくこ
とがこの作品のテーマ、そして核心だろうと思うのですが、情事のシーンがあまりにリアル
なので、そのリアルさがかえってテーマや核心につながる奥行きを無くしてしまっているな
あ、と少々残念に感じました。

松阪桃李は何かのテレビドラマでちらっと見ただけで、俳優としての実力は全くわかってい
なかったのですが、セリフに甘えず、間の表現、ノンバーバルな表現がとても優れていて、
主役に抜擢される訳がわかりました。
そしてとにかく美しい! 正に「時分の花」をいかんなく発揮していたと思います。
あの激しい情事に加えて放出する精神的エネルギーも大きいのだと思いますが、カーテン
コールでの彼は半ば放心状態というか抜け殻状態。この役を引き受けたのはかなりの冒
険だったと思いますが、俳優として更なる飛躍を期待しています。

高岡早紀はテレビで見るとさすがに容姿に年齢を感じてしまうのですが、高岡早紀@御堂
静香はとても美しく、正に「娼館のマダム」。でも余命幾ばくもない身でのあるが故の葛藤や
陰影があまり感じられなかったのは残念でした。それに最後の情事のシーンはあそこまで
やらずに観客の想像に任せても良かったのでは思いました。それまでの情事があそこまで
リアルだとやらざるを得なかったとは思いますが。

存在感を放っていたのは江波杏子@老女で、「性」が人間にもたらす重みを何故か感じて
しまいました。

東京公演は明日が千秋楽。公演は大阪、福岡と続くようですが、チケットが手に入るようで
したら、見に行って損はない舞台だと思いました。

« ポリーナ・セミオノワ ミラノ・スカラ座バレエ 「ドン・キホーテ」を降板 | トップページ | パリ・オペラ座バレエ 2017年日本公演の概要、キャスト »

演劇」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« ポリーナ・セミオノワ ミラノ・スカラ座バレエ 「ドン・キホーテ」を降板 | トップページ | パリ・オペラ座バレエ 2017年日本公演の概要、キャスト »