ひとり言

2017年5月 3日 (水)

憲法記念日にあたって

1947年5月3日に2000万部が発行され、全国の家庭に配布されたという「新しい憲法 
明るい生活」の一部をご紹介します。

新しい日本のために - 発刊のことば

 古い日本は影をひそめて、新しい日本が誕生した。生まれかわった日本には新しい国の
歩み方と明るい幸福な生活の標準とがなくてはならない。これを定めたものが新憲法であ
る。
 日本国民がお互いに人格を尊重すること。民主主義を正しく実行すること。平和を愛する
精神をもって世界の諸国と交りをあつくすること。
 新憲法にもられたこれらのことは、すべて新日本の生きる道であり、また人間として生き
がいのある生活をいとなむための根本精神である。まことに新憲法は、日本人の進むべき
大道をさし示したものであって、われわれの日常生活の指針であり、日本国民の理想と抱
負とをおりこんだ立派な法典である。
 わが国が生まれかわってよい国となるには、ぜひとも新憲法がわれわれの血となり、肉
となるように、その精神をいかしてゆかねばならない。実行がともなわない憲法は死んだ
文章にすぎないのである。
 新憲法が大たん率直に「われわれはもう戦争をしない」と宣言したことは、人類の理想を
いいあらわしたものであって、平和世界の建設こそ日本が再生する唯一の途である。今後
われわれは平和の旗をかかげて、民主主義のいしずえの上に、文化の香り高い祖国を築
きあげてゆかなければならない。
新憲法の施行に際し、本会がこの冊子を刊行したのもこの主旨からである。

昭和二十二年五月三日

                                                                                    憲法普及会会長 芦田 均

新憲法の特色 - 私たちの生活はどうなる

◇ 生まれかわる日本

 昭和二十二年(一九四七年 五月三日 - それが私たち日本国民が永久に忘れては
ならない新日本の誕生日である。私たちが久しい間待ち望んでいた新憲法が、この日を期
して実施されるのである。
 新憲法が私たちに与えてくれた最も大きな贈りものは民主主義である。民主主義政治と
いうことを一口で説明すれば「国民による、国民のための、国民による政治」ということであ
る。民主的な憲法のもとでは国民が政治をうごかす力を持ち、政府も、役人も、私たちによ
ってかえることができる。多数のものが望むこと、多数のものがよいと法律で定めたこと、
これを実行してゆくのが民主主義である。
 私たちは民主主義を口にする前に、まずすべてのものごとをよく知り、ただしい判断を持
つように心がけなければならない。特にわが国では今までは政治は一部の人々が思うが
ままに動かしていたため、一般国民は政治について教えられることが少く、自分の意見を
のべることも窮屈であった。また自分の考えをまとめるだけの勉強も足りなかった。だから
私たちは新憲法の実施をよい機会として政治のことを熱心に学ぶ必要がある。なぜならば
これからは政治の責任はすべてみんながおうことになったからである。
 新憲法はわが国に長い間続いてきた因襲を大幅に改めることになった。家族制度も大き
くかわった。女の地位も男と同等となった。憲法に附属する民法その他の法律によってこ
まかい点は数えきれないほどかわってくる。このように法律だけが新しくなっても、かんじん
の頭の切りかえができなくては何の役にも立たない。
 新憲法と共に新しく生まれかわる日本 - 私たちも今こそ生まれかわった気持で、この
新しい時代を生きぬいていこう。

これを読むと、安倍内閣と自民党、公明党は、「多数のものが望むこと、多数のものがよい
と法律で定めたこと、これを実行してゆくのが民主主義である。」を悪用し、「わが国では今
までは政治は一部の人々が思うがままに動かし」と同じことをしていて、一方の国民は「私
たちは民主主義を口にする前に、まずすべてのものごとをよく知り、ただしい判断を持つよ
うに心がけなければならない。」をサボり、「これからは政治の責任はすべてみんながおう
ことになった」を忘れている、とつくづく思います。

憲法改正に賛成、もしくは反対する前に今の憲法、そしてあるべき民主主義、平和主義の
姿を学び直し、考えることが重要だと思います。
「○○ファースト」は、「○○に含まれない人々の不幸」と「○○に含まれない人々から生ま
れる憎悪」を作り出すことを忘れてはいけないと思います。

この「新しい憲法 明るい生活」は、岩波現代文庫「あたらしい憲法のはなし 他二篇」に収
められています。
https://www.iwanami.co.jp/book/b256513.html

在庫僅少のようですが、このように重要な本は是非発行を続けてほしいと思います。

2016年5月 3日 (火)

憲法記念日にあたって

まだまだ勉強途中なので、持論を語るなどはとてもできませんが、少なくとも自民党が目指す
憲法とはどのようなものであるのか、これは多くの方に知っていただき、考えていただきたい
と思います。
ある方が作った「自民党憲法改正草案」と「現憲法」を比較しているサイトを貼りつけておきま
す。

【自民党憲法改正草案】見やすい対照表で現憲法との違いが分かる!
http://tcoj.blog.fc2.com/

これを読むと、自民党やそれを支持する人たちが目指すのは、
「権力者が多数の人をより支配しやすい国」であることがよくわかります。

権力者とは政治家だけではありません。支持する人の中に企業経営者も多いと聞きますが、
経営権、会社所有権、人事権なども含め、「権力」を持つ人はそれを思うままに使いたいとい
う欲求を必ず持っています。
権力の横暴を許さないために憲法があるのだという「立憲主義」の大原則を忘れてはいけな
いと思います。

2015年9月20日 (日)

安全保障関連法の成立に思うこと

集団的自衛権の行使は本当に憲法に違反していないのか、最後まで納得のいく説明は政
府からありませんでした。

存立危機事態の具体例としてきた「ホルムズ海峡の機雷除去」は、最後には「今の国際情
勢に照らせば現実的問題として発生することは具体的に想定していない。」、集団的自衛
権行使の具体例として挙げていた「日本人を乗せたアメリカ艦船の護衛」も最後には「判断
要素の1つであるが絶対的なものではない。」と変わってしまい、なぜ憲法違反の疑いが強
い集団的自衛権行使を可能にすることが必要なのか、ますますわからなくなりました。


「存立危機事態」「重要影響事態」の認定基準は明確に示されず、「最後は政府が総合的
に勘案し個別的具体的に判断する。」というよくわからない説明に終始しました。


安全保障関連法で日本の安全保障がどのように改善するのか、その具体的説明はなく、
当然発生するであろう「デメリット」も説明されないままでした。「自衛隊員のリスクは高まら
ない。」という首相の答弁は誰も信じないでしょう。


憲法違反の疑いを晴らすことができず、運用基準もあいまいで、国民がこの安全保障関連
法の是非、要不要を適切に判断できるようにするための説明がされないまま法律が成立し
たことに納得がいきません。
「国を守る」「安全、平和のため」、こういった枕詞をつければ憲法に適合していない恐れの
ある法律を作って施行できることに非常に恐怖を覚えます。

政府や安全保障関連法に賛成する人は、違憲かどうかよりも「今そこにある危機」に対処
する方が先だろう、という考えだと思いますが、「今そこにある危機」というのが本当に存在
するのか疑問ですし、国の最高法規である憲法が「憲法解釈の変更」という「無血クーデタ
ー」によって最高法規としての機能を失うことのほうが「国家の危機」だと思います。


今後まず国民がすることは、この法律がどのように運用されるのか、運用した結果、どのよ
うなことが起こったのか、冷静かつ厳しく監視することですが、おととし成立した特定秘密保
護法で巧妙に隠されてしまうのではないかという疑心暗鬼は拭えず、暗澹たる気持ちにな
ります。正確な情報提供がされることを望みます。


野党は来年の参議院議員選挙に向けて活動していくのだと思いますが、政府批判だけで
はなく、政権奪取の第一段階のつもりで軍事力だけではない安全保障策、国際平和への
貢献策を具体的に示してほしいと思います。


この法律の運用によって「無駄死に」する自衛隊員、民間人を出してはいけませんし、出し
たくありません。法律は変えることができても、失われた命は戻ってきません。

2014年8月15日 (金)

奇妙なボロ布 終戦記念日に思うこと

小学生のころに見た1枚の忘れられない写真があります。おそらくベトナム戦争時のものだと
思うのですが、迷彩服を着てヘルメットをかぶった一人のアメリカ兵がボロ布を持ち上げてい
る写真でした。
そのボロ布はただの布ではなく、頭と腕がついていました。布だと思ったそれはバラバラに
なったベトナム人兵士の遺体でした。顔に幼さが残り、まだ10代だったのではないかと思
いますが、彼は目を見開いたまま亡くなっていました。彼は最期に何を思ったのでしょう
か。何も思う間もなくこの世を去ったのでしょうか。おそらく写真を撮ったあとは葬られること
もなく、またそのまま地面に打ち捨てられたのではないかと思います。
これが戦争の現実です。戦争放棄、憲法第九条を守ろうと訴える人たちに対して、「平和
ボケ」などと言う右寄りの人々がいますが、この右寄りの人々は戦争、紛争の結果、今現
在も人がボロ布のように亡くなっていく現実を知っているのでしょうか。自分の目で見ている
のでしょうか。私はボロ布になりたくありませんし、ボロ布になった人を見たくもありません。
最近では太平洋戦争を体験した方々の高齢化が進み、「戦争体験の風化」が懸念されて
いますが、それ以上に「今地球上で起きている戦争の現実が隠されている」現在の日本の
あり方こそが問題だと思います。
日本の安全保障についていろいろな議論が交わされていますが、まずは「人がボロ布のよ
うに死んでいく戦争の現実」を正しく知ることがその第一歩として絶対に必要だと真剣に思
います。

2013年12月 8日 (日)

「特定秘密保護法成立」に思うこと

政治家、官僚に都合の悪いことを闇に葬り去ることを可能にし、国民の目、耳を塞ぎ、時に
は人権を侵害しかねない特定秘密保護法が成立してしまいました。
強引にでも成立させてしまえば3年後まで国政選挙はないし、国民はすぐにこの法律のこと
は忘れるだろう、という読みが内閣や自民党にはあるらしいのですが、国民もなめられたも
のです。もっとも「この程度の国民にこの程度の政治」という言葉がありますから、今の私た
ち国民の「品の程」の表れかもしれませんが。
太平洋戦争の大きな犠牲の上に生まれた「民主主義、主権在民の国 日本」ですが、真剣
に私たち国民の「国の主権者としての成熟度」が問われる時が来たようです。
長いものに巻かれてしまうのか、私たちが「税金で雇っている政治家、官僚、役人」の仕事ぶ
りに目を凝らし、耳を済ませて「適正に評価」し、3年後、「不適格者」はクビにするのか、これ
からが正念場です。
権力者が最も喜ぶのが「無知」「無関心」「沈黙」「諦め」であることを忘れてはいけないと思い
ます。

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